(猪狩)
今回は、有限会社鈴木豊商店さんにお伺いしました。現在、豊間で水産煉製品の製造、販売をされています。今期、第44期を迎えられました。歴史がありそうですね。では、会社の略歴からお聞かせ下さい。
(鈴木監査役)
法人化したのは、昭和41年からですが、創業は昭和25年です。高久出身の先代が江名の蒲鉾屋で修業した後、豊間で創業しました。当時は、魚の加工(干物の製造等)も並行して行っていました。当時、魚の買付のために私が車の免許を取ったんですが、女性で運転免許を持っている人が少なくて、ずいぶん、珍しがられましたね。
(鈴木社長)
昭和37年頃に、私がここの工場で働き始めました。当時は、地元の魚市場から安い魚を買ってきて、自分たちで捌いて、石臼ですり身を作ることも自前で行っていました。労力は、今の何倍もかかりましたが、取引価格も、十分、それに見合うものでした。当時は、今のような冷蔵庫がなくて、買ってきた魚に氷を乗せて、その上にシートを被せて、工場内で保管していました。鮮度が落ちない内に加工しなければならないので、大変でしたね。その後、昭和40年代に入って、たらのすり身を仕入れるようになったんです。それまで、工場内で自前で行っていた魚の捌きが無くなったわけですから、生産性がとても上がりましたね。
(猪狩)
社長さんご自身の経歴もお聞かせ下さい。
(鈴木社長)
高校を卒業して、一旦、化学工場に就職しましたが、そこを辞めて、大学に進学することにしたんです。大学卒業後に、この工場で働き始めました。
(猪狩)
この会社を経営してきて、一番大変だったことは何ですか?
(鈴木社長)
製品の品質管理には一番、気を付けてきました。
(猪狩)
資金繰りに苦労されている経営者が多いのですが、鈴木社長はいかがですか?
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(鈴木社長)
一つの業種をある程度の期間、経営すると、その業種の特長はある程度、把握できます。この仕事は赤字になったり、黒字になったりで、決して大儲けできません。ですから、儲けが出た時に、できるだけ資金を残して、手許の資金の範囲内で設備投資をすることを心掛けてきました。ですから、銀行から借入せずに経営してこれました。先代が、ここに最初に立てた建物も、一部ですが、未だに使用しています。
(猪狩)
会社を経営されていて、一番大事にしていることは何ですか?
(鈴木社長)
いいものを作って、販売することですね。
(猪狩)
将来的に、この会社をどのようにしていきたいですか
(鈴木取締役)
世の中の動きに合わせて、売れる商品も移り変わってきましたし、流通経路も変化します。その変化に対応して、生き延びること、できるだけ長く事業を継続することが、一番の目標ですね。一時の利益に浮かれず、適切な設備投資を心掛けて、息の長い経営をしたいです。

-企業情報-
会社名 |
有限会社鈴木豊商店 |
住所 |
〒970-0224 福島県いわき市平豊間字合磯177 |
電話番号 |
0246 -55 -7555 |
ホームページ |
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